【神戸 vs G大阪】 ウォーミングアップコラム:G大阪との古巣対決を前に大森晃太郎の真価を考える。

2017年6月16日(金)


4月30日、第9節の神戸 vs 甲府の試合後会見で、甲府の吉田達磨監督が神戸の大森晃太郎(写真)について気になるコメントを残している。

「(30分まではパスが3本とつながらず相手の攻撃を食い続けた)大森選手がうちのボランチのちょっと前に出てくる動きに翻弄されて…」

吉田監督が語ったこの大森の評価は、JリーグやクラブのHPでは割愛されている。文面的にあまり重要ではないという判断だと思われるが、実はこのコメントに大森というプロフットボーラーの特長が表現されている。一見しただけでは掴みきれない、センスや駆け引きと言われるものである。

大森は、地元の大阪セントラルFCでサッカーを始め、ガンバ大阪ジュニアユース、同ユースを経てトップチームに昇格した。同期には宇佐美貴史や昌子源がおり、周りには遠藤保仁や今野泰幸といった日本を代表する選手がゴロゴロいる環境で育ってきた。

大森と同じく今シーズンから神戸にやってきた田中順也は、一緒に練習や試合をする中で、彼のクオリティの高さに驚いたと話す。

「ガンバはヤット(遠藤)さんをはじめ、ベテランのサッカーIQが高いと感じる。え?このタイミングでプレスをかけてくるの?って驚いたこともある。相手との駆け引きがうまいというか、センスというか。それを間近で見て、バランスを取ってきた(大森)晃太郎のクオリティは、一緒にやっていてやっぱり高いと感じますね」

田中順のこのコメントは、まさに甲府の吉田監督が言わんとしていた大森の評価と言っていい。トラップのうまさやシュート力、パスセンスといった高いスキルによって見逃されがちだが、実は大森のすごさはポジショニングの良さや間合いの詰め方、相手の逆をつく動きなど、ピッチで対峙しないとわかりにくい部分にあるのかもしれない。

そんな大森が自分のサッカーIQを高めてくれた古巣のG大阪と初対決を迎える。当然、熱いものはあるだろうが、本人は「緊張とかはない。楽しみではあるけれど、私情をはさむのはダメだと思うので…」と、いたってクールだ。

「今年のガンバは誰が出てもいいサッカーをするし、監督のやりたいサッカーができていると思う。“穴がない”ですね。でも、うちも勝たないといけないので…」

藤田直之、高橋秀人、高橋峻希、橋本和、岩波拓也などケガ人が多い中、大森は神戸を勝利へ導けるか。今こそ彼の真価が問われる時かもしれない。

文:白井邦彦(神戸担当)


明治安田生命J1リーグ 第15節
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