【沼津 vs 秋田】 ウォーミングアップコラム:前澤甲気を変えた沼津のサッカー。鍵になっていく左サイド

2017年6月17日(土)


確かなテクニックで中盤の起点になり、ボールを収めて周囲へ展開する。時にはセットプレーのキッカーも務め、その技術の高さをうかがわせる。かと思えば、セカンドボールの奪い合いで体当たりしたり、相手のカウンターを食い止めるためにスライディングタックルをしたりする。前澤甲気(写真)のようなバランスのいいサッカー選手はなかなかいないだろう。スマートなスタイルと泥くさいプレーを持ち合わせた稀有な存在だ。

静岡出身の前澤は、高校までを清水で過ごす。そして専修大学に進学し、輝かしい活躍を見せる。その実力が認められ、ソニー仙台FCに加入。そして今年から地元へ帰り、アスルクラロ沼津に加わった。

沼津に加入してから、前澤の中で変化があったという。第9節のガンバ大阪U-23戦、後半の早い時間帯で3点をあげた沼津は、その後もペースを緩めず、前澤も含めて全員が走り続けた。筆者は、余裕がある展開なのだから、無理に攻めずにボール保持率を上げて、時間を使えばいいと感じていた。しかし、沼津のプレースタイルはそうではない。そしてそのスタイルは、前澤の意識も変えていったようだ。

「リードしているからといってゴールを目指さないのは、監督も選手も考えていません。正直、今までの自分だったら同じように考えていたと思います。でもこのチームに入ってからは、どんな状況でも貪欲に点をとりにいくことを考えるようになりました。目指す舞台は、もっと上のレベル、上のカテゴリーです。どんな状況でもゴールを目指し、そこでミスを起こさないことが理想です。貪欲なチームであるべきなんです」

沼津の攻撃は右サイドが中心だ。しかし、対戦相手からは徐々に研究されはじめているため、いつも同じパターンばかりでは勝ち続けることはできない。この先、左サイドで奮闘する前澤にはより高い要求と期待がかかるだろう。沼津で意識を変えた前澤が、今度は沼津のサッカーを変えられるか。その働きに注目したい。

文:中村僚(沼津担当)


明治安田生命J3リーグ 第13節
6月18日(日)15:00KO 愛鷹
アスルクラロ沼津 vs ブラウブリッツ秋田

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