【FC東京 vs 横浜FM】 ウォーミングアップコラム:この男が止めれば勝率100% 林彰洋が継続する不敗神話

2017年6月17日(土)


FC東京の守護神は、さらなる成長を目指して次を見据えている――。今季FC東京に新加入した、GK林彰洋は次々と迫り来るシュートをはじき返し、長身を生かしてエリア内の制空権を握ってきた。

今季開幕前、「個人の目標は?」と質問すると、間髪入れずに「GKなので失点数を減らすこと」と口にした。実際にシーズンが幕を開けると、ビッグセーブを連発。篠田善之監督が「アキに救われた試合が何試合もあった」と語るほど、序盤からハイパフォーマンスを続けてきた。今季から師事するジョアン ミレッGKコーチの下で、足の運びや、キャッチの基本から見直し、本人も際限なき伸びシロを実感。それを何度も喜々として語ってきた。

チームは14試合を消化し、13失点はリーグ3位タイ。ここまでC大阪と並びリーグトップの7完封を記録している。特筆すべきは、その全てが勝利につながっていることだ。林が止めれば、チームは勝つ。林の不敗神話は、継続中だ。

また、篠田監督は、このリーグ中断期間中に選手たちと今季の全得点と、全失点の映像を確認。ここから無用な失点を減らし、追加点が奪えるチームを目指す。林もそれに呼応する。

「チームとして守備ができるように、バラバラにならないようにしないといけない。リスクを負うところと、堅くいくところの使い分け。相手に嫌がられる守備ができれば、チャンスもつくれる。楽な試合がない中でミスは命取りになる。リスクと判断が大事になる」

林が水際で失点を防いでも、チームとしての守備が機能しなければ、失点につながってきた。ミス絡みの失点だけでなく、受け身に回り過ぎたために相手を押し返すことができず、ゴールネットを揺らされた試合もあった。

いかにしてチームが機能不全を起こすことなく、攻撃に守備に躍動感あふれるサッカーを展開できるか。それは試合の機微を読み、その都度的確な判断が下せるかに懸かっている。最終ラインを上げて、前線からボールを奪いに行くのか。または、守りを整えて相手を押し返すことに専心するのか。その指揮系統を握るのは、やはり最後尾からピッチ全体を見渡せるGKだ。失点を減らすと共に、それが得点アップにもつながる役割を担う。そのことを林も十二分に理解している。

「前線の守備の負担を減らすことで、得点アップにもつながる。いかにFWを休ませるかも大切になる。相手に嫌がられるハードワークでなければいけない。賢く試合を進めたい」

今季は練習や、試合の合間で何度も選手同士が意見を擦り合わせてきた。その輪の中心には、頭一つ抜けた守護神の姿がいつもあった。試合中、後ろからどん、と味方の背中を押してくれるのは、この頼れる守護神にほかならない。
文:馬場康平(FC東京担当)


明治安田生命J1リーグ 第15節
6月18日(日)18:00KO 味スタ
FC東京 vs 横浜F・マリノス