【清水 vs 柏】 ウォーミングアップコラム:頼もしい復活を見せつつある長谷川悠。古巣相手の勝利を決めるプレーに期待

2017年8月12日(土)


ケガ人続出で非常に台所事情が苦しい中、前節では0-2からの大逆転で首位のC大阪を倒した清水。北川航也と金子翔太という若きアタッカーが結果を出し、チームの自信と一体感はさらに高まっている。今節も相変わらずケガ人が多く、鄭大世とチアゴ アウベスの看板2トップも欠場濃厚で、相手は上位(5位)の柏だが、ホーム3連勝の勢いを生かして勝点3を獲ることだけを目指している。

もうひとつチームにとって大きいのは、リーグ前半戦ではなかなか勝てなかったホーム、アイスタで勝てるようになってきたこと。「ホームの熱い声援がプレッシャーではなく、選手たちの背中を押す力になってきている」と小林伸二監督も顔をほころばせる。
このところのホーム3連勝では、それまであまり得点を入れていなかった選手がゴールを決めて毎回日替わりヒーローが登場しているのも頼もしいところだ。だから、今節は誰が大仕事をしてくれるのかという点も楽しみのひとつと言える。

ただ、チームが安定した結果を出し続けるには、日替わりヒーローだけでなく、安定したプレーでチームを支える選手の存在も不可欠だ。今の清水では、GK六反勇治、MF枝村匠馬、FW長谷川悠(写真)といった30代の選手たちがその役割をしっかりと果たしている。センターバックの二見宏志とカヌの頑張りも、力強いバックボーンとしてチームを支えている。

そんな中でも今節で注目したいのは、清水に来てから古巣・柏との対戦に初めて挑む長谷川悠だ。
長谷川は、流経大柏高から2006年に柏レイソルに加入し、2年目には当時福岡の強化担当を務めていた小林伸二監督に見出されて、福岡に期限付き移籍。その後も山形、大宮、徳島とチームを移りながら小林監督との縁が続き、昨年7月清水に完全移籍した。
ただ、清水に来てからは足首等の故障が続き、思うように動けない状態が続いていた。それが今季、ケガの根治を目指して自らも積極的に新たな治療を取り入れ、痛みを抱えずにプレーできる状態に戻すことに成功。「今は不安なく動けるので、プレーしていて楽しい」と言えるコンディションになってからは、本来の持ち味を存分に発揮し始めている。

天皇杯3回戦(7/12)から公式戦3連続ゴールを決めるなど、ストライカーとしても結果を出しているが、もうひとつチームにとって大きいのは味方を生かすプレーが非常にうまいことだ。縦パスを足下で確実に収め、サポートする選手や裏に走る選手に配球して攻撃のリズムを作り、「気が利くし、誰と組んでも周りを生かせる」と小林監督の評価も高い。実際、長谷川自身のシュート数は多くないが、彼と組んだFWは多くのチャンスを迎えており、目に見えない部分の貢献度も非常に高い。
また、先発出場するようになってからの4試合ではシュート7本で2得点。C大阪戦では微妙な判定で取り消されたゴールもあったので、本人の中では3試合連続で3得点という感覚がある。その3つはすべてヘディングシュートで、頭での決定力は抜群だ。柏はそれほど高さのあるチームではないため、セットプレーも含めて長谷川のヘッドは大きな武器になるはずだ。

長谷川自身も、「ボールをカットしてすぐにクサビを入れてくれたり、横パスより縦パスを最初に入れてくれることが多くなってきているから、だんだんチームと自分がフィットしてきているなと感じます。クロスのときも自分を見て、合わせてくれる場面が多くなってきました」と、周囲の信頼を得ていることを実感している。
また「前線の選手が引いてから出ていったり、出てから戻ってきたりと、2回連続で動くプレーが増えていると思います。暑いけどみんな足を動かしてしっかりできていますね」と、チーム全体の惜しみない動きがC大阪戦の3得点の背景にあると語る。

当然、そこは今節も欠かせないところ。最近の戦い方通り、まずは全員がハードワークして守備から入り、強力な柏の攻撃を抑えたうえで、長谷川を起点とした攻撃でゴールを奪う。そうした狙い通りの勝利を引き寄せるためにも、「古巣相手に成長したところを見せてほしい」と恩師・小林監督も期待を寄せる。
「試合に出てプレーを楽しめるようになってきたのがうれしいです」と今も新鮮な気持ちを保ち続けている長谷川。目立つ仕事でも目立たない仕事でも、必ず何かチームに貢献する働きを見せてくれるはずだ。

文:前島芳雄(清水担当)


明治安田生命J1リーグ 第22節
8月13日(日)18:00KO アイスタ
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