【北九州 vs 富山】 ウォーミングアップコラム:ゴールシーンを作り出す「第3走者」。川島大地が渡す勝利へのバトン

2017年9月22日(金)


例えるなら最終走者を担える第3走者。川島大地(写真)は今年も北九州のゲームメイキングをサポートし、時にはシュートを狙ってゴールを近づける。

川島は9月初戦となった盛岡戦で、途中出場ながら今季初ゴールを決めた。ショートカウンターからの素早い動き出しで池元友樹のスルーパスに反応。利き足ではない右足ながら左隅のコースに狙い澄ました。「ダイレクトで翔馬くん(水永)に落とすという選択もあったが、ディフェンスが寄っていたので自分で持ち出した。あのような積極性は出していかないといけない。そういうことに気づけたゴールだった」-。

夏に2選手が新加入し競争が活性化。先発を続けていた川島もベンチスタートとなっていたのだ。ただ、「入ってきた選手は僕にないものを持っている。でも安藤くん(安藤由翔)ができていればいいというのではなく、こういうところが必要なんだと吸収しながらやっていかないといけない」と必要な競争だと受け止める。ゴールシーンはまさに安藤が得意とするような抜け出しからゴールに向かっていった。「個人のポジション争いがチームの底上げになる。出た人が結果を出せばチームの結果にも関わってくる」と気持ちは前を向く。

J2昇格圏内との差が少しずつ離されてきている。だが川島は「焦り」でゲームを壊さないことが重要だと話す。「昇格のノルマがプレーに焦りをもたらしている。常に(昇格欲は)持っていないといけないが、もう少し余裕を持ちながらやらないと各々の特長を生かせない」とした上で、J2の上位に入った2年前を念頭にこう続けた。「どっちも勝点を積み上げたいという状況は同じだが、感覚のところで違いはある。(当時は)先に1点を取られたり、0-0で拮抗していても、やろうとしていることを最後まで落ち着いてやれていた。そのほうが勝ちの可能性は上がるし、メンバーが入れ替わった今のチームでも言えることだ」。

今年も池元がストライカーとしての存在感を発揮し、水永も好調だ。2年前を思い起こしてボールを大事にし、緩急を賢く使い分ける堅実な戦い方を実践すれば、勝点を失うような試合にはならないだろう。川島は「自分たちが相手のラインに吸収されたり、中盤が空いて間延びしたりというのもある。自分たちから崩れるのをなくさないといけない」と話し、練習中から池元やサイドバックの石神直哉らパス交換の多い選手たちと意見交換し修正を図る。ゴールは川島を覚醒させたが、重要なのは前後の選手たちとの安定感ある連係だ。リレーの第3走者が巧みにコーナーを駆けてバトンリレーするように、川島はサイドバックから引き出したボールを高い技術で動かし、フィニッシャーへと連絡する。

完勝した8月26日の琉球戦ではキャパシティに迫る約1万4千人が来場した。「こういった中でサッカーができるのは、プロサッカー選手としての魅力でもある。早くチームをJ2に復帰させ、地域にギラヴァンツ北九州を根付かせて、常にああいう試合をホームでやりたい」。今節は富山をホームに迎える。再昇格のためにこれ以上負けるわけにはいかないが、チームには落ち着きももたらしたい。「出るポジションで必要とされるプレーをし、ゴールチャンスを作りたい」。フィニッシュラインのテープを切るアンカーへ、最速ではなく「最善」のスピードでボールというバトンを渡してみせる。

文:上田真之介(北九州担当)


明治安田生命J3リーグ 第24節
9月23日(土)18:00KO ミクスタ
ギラヴァンツ北九州 vs カターレ富山
ミクニワールドスタジアム北九州(ギラヴァンツ北九州)
みんなの総合評価 (4.7)
臨場感 (4.9)
アクセス (5.0)
イベント充実 (3.7)
グルメ (3.7)
アウェイお楽しみ (3.9)

みんなの口コミで作る「スタジアムナビ」
全スタジアムの新着投稿フォト

編集部オリジナル特集

移籍情報