【柏 vs 浦和】 ウォーミングアップコラム:ロシア行きを狙う柏の絶対的守護神、中村航輔

2018年4月24日(火)


札幌戦、長崎戦と今季初の連敗を喫し、AFCチャンピオンズリーグの天津権健戦を含めると現在公式戦3連敗中。柏は決して良い状態にあるとは言えない。

試合内容は悪くない。だが数多くのチャンスで決めきれず、逆に相手の少ないチャンスであっさりと失点を許し、そのまま敗れるという課題を改善できないまま星を落としている。
ただ、ここまでは主力選手にケガ人が多く、それが影響したのも否めない。しかし澤昌克、手塚康平、ハモン ロペスが復帰し、鎌田次郎と山崎亮平も完全合流を果たした。陣容が整った今、ここから巻き返しといきたい。

そしてケガから復帰したといえば、この男を忘れてはならない。
今や柏のみならず、今年6月のワールドカップに出場する日本代表としても活躍が期待されている若きGK中村航輔(写真)である。

昨季、柏は浦和相手に6年ぶりのリーグダブルを達成した。得点を決めた中川寛斗、ハモン ロペスの活躍はもちろん素晴らしかったが、森脇良太のボレーをはじめ、至近距離からの関根貴大、興梠慎三のシュートなど、浦和の決定機をことごとく阻止した中村のビッグセーブなくして柏の勝利はありえなかった。
中でも第25節、埼玉スタジアム2002で見せた武藤雄樹の決定機を阻んだ場面は印象深い。浦和のシュートが柏の選手に当たり、それがペナルティエリア内のフリーの武藤の足元にこぼれるという偶発的な形から生まれた場面。柏にとっては“事故”であり、絶体絶命のピンチでもあった。
中村は普段から「“事故”を失点の言い訳にしたくはない」と言っている。その言葉どおり、武藤がシュート態勢に入った瞬間、すぐさま間合いを詰めてシュートコースを消した中村。武藤のシュートを阻み、決定機を食い止める圧巻のプレーだった。

「ピンポイントで予測はできないけど、“事故”は起こりうるものだと思って準備している」

驚異的なレスポンスから繰り出すシュートストップが中村の最大の武器であることは言うまでもないが、彼のその下地には的確な判断と予測がある。局面において、敵味方を問わずそのポジションを把握し、誰がどこでボールを持っているか、そこから起こりうる様々な展開を瞬時に判断し、その状況にあった最善の準備をしてポジションを取る。

昨年の前半戦に柏が記録した怒涛の8連勝は、いずれも内容的には紙一重の試合ばかりだった。その拮抗した試合で勝利に手繰り寄せた要因のひとつとして、キャプテンの大谷秀和は「決められてもおかしくない場面で航輔が止めてくれたから」と守護神のビッグセーブを挙げた。
また、昨季ホームの浦和戦で完封勝利に貢献した中村は、直後に日本代表初招集を受けた。浦和戦で見せた数々のセーブも後押しになったはずだ。

今年もまた、浦和の前に柏の守護神が立ちはだかる。

文:鈴木潤(柏担当)


明治安田生命J1リーグ 第10節
4月25日(水)19:00KO 三協F柏
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