【大分 vs 熊本】 ウォーミングアップコラム:ピンチとチャンスは紙一重。「恐れては何も生まれない」高木駿

2018年6月2日(土)


前節の甲府戦では6失点で大敗。守備の早急な立て直しが必要となるなか、攻撃的な姿勢を失うことはない。その一つが、大分の代名詞とも言えるGKもフィールドの一員となってパスをつなぐビルドアップだ。片野坂知宏監督は「これまで積み上げたスタイルを簡単に手放すことはない。ブレずに自分たちのサッカーをして勝つ」と、相手に簡単に攻撃権を渡すロングボール、無意味なクリアを良しとしない強い覚悟を口にした。

選手の思いも同じだ。今季、ここまで先発フル出場を続ける正GK高木駿(写真)は常々こう話す。「ミスをしたからと言ってチャレンジしなければ成長はない」。ピンチとチャンスは紙一重だと知っているからこそ、前から圧をかける相手のプレッシャーに臆することはない。「相手が僕にプレスを掛けに来るということは、(ピッチ上の)どこかで数的有利の場所がある。そこを見つけることができれば、一気に攻撃のチャンスになる」。

相手のプレスを十分に引き寄せ、“奥行き”のあるパスを狙う。近くにいる選手に安全なパスを出すのではなく、2手先、3手先のパスを狙う。当然、パスの距離が長くなればリスクを伴うが、「そこを恐れては何も生まれない」と高木。味方は何を考えているのか。敵は何を嫌がっているのか。サッカーは将棋やチェス同様、知識や経験を駆使してのマインドゲーム(心理戦)である。試合に勝利するためには、相手の思考を探り、気持ちを読まなければならない。チームを後方からハンドリングするGKの選手には、その役割が求められる。

GKが積極的に参加するビルドアップは危険を伴うが、多くのチャンスを生み出す。リーグトップの得点力はGKを含めた攻撃の姿勢が起因していることを忘れてはいけない。今節はミラーゲームが予想され、マッチアップになればフィールドの一人として攻撃に参加する高木のパスが、スコアを動かす一手になるはずだ。

文:柚野真也(大分担当)


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