【横浜FC vs 岐阜】 ウォーミングアップコラム:ワールドカップに合わせるように調子を上げてきた松井大輔。セカンドトップでのプレーが見たい!

2018年7月20日(金)


史上稀に見る大混戦となっている今シーズンの明治安田生命J2リーグ。横浜FCは首位に勝点2差の6位につけている。創立20周年の今年、クラブのJ1昇格への思いは強い。昨年は昇格プレーオフへあと一歩届かなかった、「その“もう少し”のところを埋める存在」として、今季が始動した後の1月23日に急きょ獲得したのが松井大輔(写真)だった。

鹿児島実業高から、地元であり憧れの三浦知良の所属する京都でプロ入り。京都ではJ2降格とJ1昇格、天皇杯優勝を経験している。2004年のアテネオリンピックに背番号10を着けて出場後、フランスのル・マンに移籍。トリッキーなドリブルを駆使する派手なプレーで「ル・マンの太陽」と呼ばれ、チームを1部昇格に導いた。南アフリカワールドカップでも日本のベスト16進出に貢献。その後ブルガリア、ポーランド、磐田、再びポーランドと渡り歩いてきた。その豊富な経験こそ、悲願のJ1昇格のためにクラブが彼に求めるものだ。

今シーズン、松井は開幕からコンスタントにベンチ入りはしているものの、ここまでの出場は6試合で計128分間に止まっている。それでもキャプテンの佐藤謙介は、「試合に出られない中でも、自分さえ良ければという感じではなく若手と一緒になってやってくれているし、前節の新潟戦では苦しい展開の中で、最後に出てきてゲームをしっかり閉めてくれた」と、その存在の大きさに「自分も助かっている」と語る。

控え組としてともにプレーする機会の多い若手選手たち、今年21歳の齋藤功佑、19歳になる山本凌太郎にとって「ダイさん」は、「子供のころ憧れだった選手」だ。「テレビで見て、ドリブルを真似したりしてた」(齋藤)彼らだが、今の松井のプレーから学んでいるもっとも大きなものは、テクニックよりも「視野の広さや状況判断」(齋藤)であり、何より「戦う部分」だと口をそろえた。「守備ですごく頑張って走るし、スライディングしてでも奪いに行く」(山本)と、泥臭い仕事も厭わない姿勢に刺激を受けている。

松井自身、37歳になった自分の伸びしろを「臨機応変にできる部分」ととらえている。今回のワールドカップでは、ウルグアイのベンタンクールとともに、フランスのカンテのプレーも興味深く見ていたという。横浜FCで出場するのはセカンドトップであったりボランチであったり、さらに試合展開によって同じポジションでも求められるプレーは違ってくる。「人間として日々成長していかないといけないし、勉強していかないといけない。選手として必要とされることが大事だし、そこに向けて頑張って行くことが大事」と、かつて自分がプレーした国や友人たちが出場したワールドカップから得た刺激は大きかったようだ。

第20節の甲府戦では3ボランチの一角として初めてスタメン出場し、天皇杯3回戦では横浜ダービーで延長戦の手前までプレー。コンディションは相当に充実してきた。レアンドロ ドミンゲスの負傷により現在、彼の最も得意とするポジションは空席となっている。往年のファンタジスタの輝きを、期待せずにはいられない。

文:芥川和久(横浜FC担当)


明治安田生命J2リーグ 第24節
7月21日(土)18:00KO ニッパツ
横浜FC vs FC岐阜

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