【水戸 vs 新潟】 ウォーミングアップコラム:「流れる水」のごとく、進化する背番号10

2018年9月22日(土)


前節は3位の横浜FCを撃破し、5試合負けなしとシーズン終盤に向けて調子を上げている水戸。チーム最多得点を挙げている20歳の伊藤涼太郎をはじめ、若手選手たちの成長がチーム力向上の原動力となってきた。だが、成長しているのは若手だけではない。ベテランたちも日々進化しているのが、水戸の強みと言えるだろう。

その中で最近新たなプレースタイルに挑戦しているのが木村祐志(写真)だ。今季背番号10をつける30歳のMF。これまでは正確かつアイデア豊富なパスで攻撃を組み立てるパサーとして存在感を発揮してきた。

しかし、「今はボランチがうまくボールを回すことができるようになっている」(木村)ことにより、「裏のスペースに走ることを最優先に考える」ようになったという。「相手が一番嫌なのは裏を突かれること。そこでボールを受けて攻撃を仕掛けることが理想だけど、それが無理でも自分が走ったことによってできたスペースを他の選手に使ってもらえればいい」と自らが犠牲になることもいとわないプレースタイルを身につけつつある。

それは長谷部茂利監督も期待しているところだという。「自分がスペースに出ていくことによって、そのスペースを他の選手が使うことができるようになる。また、厳しい位置でボールを受けることができたなら、さらにいい仕事ができるようになる」。

チームのバランスを考慮して自らのスタイルを変えられる柔軟な思考こそが、現在の好パフォーマンスにつながっていることは間違いない。また、過去のプレーにこだわることなく、常に進化しようという意識が木村の進化をうながしている。

”流れのないところ、水は腐る”――経営の神と称される故・松下幸之助の言葉である。同じ場所に留まっている限り、進化はない。水が流れるように新たな道に進むことにより、人は進化していくという意味がその言葉には込められている。貪欲に新たなスタイルにトライする木村の姿勢はまさに「流れる水」のようだ。進化し続ける背番号10。残り9試合、その輝きはさらに増していくことだろう。

文:佐藤拓也(水戸担当)


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