【横浜FM vs C大阪】 ウォーミングアップコラム:不動心の守護神、飯倉大樹

2018年11月30日(金)


横浜FMの今季MVPを挙げるとするならば、GK飯倉大樹(写真)を推したい。リーグ戦全試合フルタイム出場は、チームで唯一。今シーズンより新たに標榜した「アタッキングフットボール」は、飯倉抜きには語れない。守備位置の高いハイラインの陣形を敷く中、DF背後の広大なスペースを守ることを課せられるも、徐々にアジャスト。途中加入のCBチアゴ マルチンスは来日当初、「何より大樹の存在は大きい。ラインが高くても、いつも準備を怠らない」と、絶大な信頼を寄せた。

また、横浜FMは極力クリアせず、最後尾から攻撃を構築する。そのビルドアップに飯倉は積極的に加担。パス数が圧倒的に多く、4月28日の鹿島戦(3-0)では70本を記録。足元の技術に定評のある浦和・西川周作でさえ、今季ここまでの1試合の最高パス本数は46本。フィールドプレーヤー並みのボールコントロール、キックをもつ飯倉にボールが集まるのは必然だ。

そして“本業”のセービングでもチームを救ってくれた。ハイライトは32節のアウェイ長崎戦(1-0)。序盤から攻め続け、15分にPKを獲得するもGKがストップ。長崎スタンドは最高潮、不穏な空気が流れ、その1分後に長崎に決定機が訪れる。左サイドから流れたボールをフリーの相手選手がダイレクトシュート。これを背番号21が鋭い反応で止めた。あそこで失点していたら…と思うとゾッとする。「(流れを)引き寄せられたかなと思います。結果につながってよかったです」と本人も頬を緩ませた。

リーグ序盤に16位まで順位を下げた際、飯倉にリスクマネジメントについて問うことがあったが、「リスクを負うことは悪いことじゃない。リスクを負ってやり切れるかが一番の問題。どうにか後ろが我慢してやるしかないですね」と腹をくくっていたのを思い出す。攻撃サッカーに邁進した一年、不動心の守護神がいたからこそ貫けたのではないか。

文:小林智明<インサイド>(横浜FM担当)


明治安田生命J1リーグ 第34節
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日産スタジアム(横浜F・マリノス)
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