【秋田 vs 相模原】決定力を発揮する茂平、吉田謙監督の言葉で迷いを払拭し前進

2020年7月28日(火)


前節のアウェイ藤枝戦の60分。藤枝がセカンドボールを連続して回収し攻撃を仕掛けていた時間帯に、秋田のカウンターが発動した。左サイドに流れた山田尚幸が齋藤恵太に預け、齋藤が中村亮太との狭いエリアでのワンツーで抜け出す。齋藤の眼前には大きなスペースが空いており、そこを狙っていたのが茂平だった。茂は齋藤のスルーパスを受け、追いすがる相手DFを鋭い切り返しで振り切り、左足で先制点を流し込んだ。

2017シーズンから昨シーズンまで所属した北九州で、茂は3年間で通算1ゴール3アシスト。大学卒業後の2016シーズンにはJFLの奈良クラブでプレーし、15得点で新人王とベストイレブンを受賞しているだけに、北九州時代はその決定力が鳴りを潜めていた様子が際立つ。

一方、2020シーズンに秋田へ加入すると、随所で得点に絡むプレーを見せ第6節までで2得点1アシスト。岩手との開幕戦では交代で試合に入った数分後、ペナルティエリアでDF数人を引きつけてスペースを作り中村のアシストを引き出した。第2節の福島戦では、前節同様に交代で入った3分後に先制点となるミドルシュートを右足で叩き込んだ。先発出場した第4節の富山戦では、絶妙な判断で井上直輝の決勝点をアシスト。第5節の長野戦では、交代出場した終盤にドリブルで数人をかわし、あわや追加点となる強烈なシュートを放った。

ここでひとつ注目したい数字がある。秋田は第6節までの全12得点中、後半に9得点を挙げており、9得点のうち4得点が先制点。そしてその4つの先制点のうちで2得点1アシストをしているのが茂なのだ。

こうした決定力を発揮している要因として、茂は吉田謙監督の言葉を挙げる。その内容は「パスを探すな。個人で突破することを第一に考えろ」というものだ。

「自分の持ち味はドリブル突破とか個人で打開すること。でもいままではチームプレーに徹していて、そこに葛藤や迷いがありました。今年に入って吉田監督に言われて迷いがなくなって、いい結果につながっています」

昨シーズンは体重が5kg増えて体のキレを感じられなくなっていたが、吉田監督がチーム立ち上げ当初から取り組んできた体幹を重視するフィジカルトレーニングにより減量に成功。開幕後も日々積み重ねているこのトレーニングは、厳しい時間帯でも、攻守で相手を上回る走力に結実しているという。

そこで茂に「奈良クラブ時代の自分を取り戻すイメージなのか」と聞いた。すると、新しい選手像を思い描いているようだ。奈良クラブ時代は主に右SHを務め、秋田では左SHでも起用され結果を出している。高精度の両足とドリブルで両サイドから相手ゴールに迫り、「自分のプレーの幅が広くなっている実感があります」と力を込める。

新しい環境、新しい指導者のもとで始まった2020シーズン。茂が目指すものは明確になった。中盤からゴール前に飛び出す茂の存在は、秋田の強力な武器となっていく。


文:竹内松裕(秋田担当)


明治安田生命J3リーグ 第7節
7月29日(水)18:30KO ソユスタ
ブラウブリッツ秋田 vs SC相模原
ソユースタジアム(ブラウブリッツ秋田)
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