【仙台 vs 神戸】セーブあり、鼓舞あり。頼れる守護神、ヤクブ スウォビィク

2020年10月27日(火)


GKが目立つ場面は、多くの場合で味方にとってピンチの場面を意味する。それでも、明治安田生命J1リーグ第24節・名古屋vs仙台にて仙台の守護神・ヤクブ スウォビィクが披露した数々のセーブは、何度も見たいくらい素晴らしいものだった。
 
あるときは角度のないところから、またあるときは遠目よりGKの予測しがたいタイミングで、シュートが飛んできた。それらに対し、スウォビィクは素早い判断で前を塞いだり、コースに向け素早く飛んだり、即座に片手を出したり、両手で勢いを消すパンチを選択したりと様々な手段で阻止。攻撃側が多くのシュートの選択肢から選び抜いて放ったものを、守るGKは多くのセーブの選択肢から選び取って無力化した。仙台がシュートわずか1本に終わったのに対して、相手は14本のシュートを打ってきた。それでも0-1というスコア上僅差の試合で終わった背景には、仙台の背番号27の好守があった。遠目からのシュートにも動じず「毎日、毎週、いい準備ができていますし、そういったシュートがくることに対してもいい準備をしてきています」と、日頃の積み重ねを強調する。唯一の失点も、相手のシュートがブロックに入った味方に当たってコースが変わった不運なものだった。
自身のセーブだけでなく、味方を動かすコーチングや、心を奮い立たせる鼓舞の声でも存在感は抜群。「右!」と「右側!」を使い分けられるほど多くの日本語を覚え、味方が下を向くことがあれば「頑張る!」と言うことも。来日から1年が過ぎたが、もっと前から仙台にいたかのようにこのチームを支え、もう何年もこの仙台にいてほしいくらいの活躍を続けている。前述の失点を喫した後の飲水タイムが終わって持ち場に戻る前に、カバーに入った味方選手に駆け寄って、励ましの声をかけることも忘れていなかった。
 
仙台は今、守護神の奮闘にもかかわらずなかなかチームとしての結果を出せていない。J1リーグ戦では14試合連続で勝利がなく、順位も最下位になってしまった。今季まだホームでの勝利がないまま、これから公式戦4試合連続でホームゲームを迎えようとしている。それでも“クバ”ことヤクブ スウォビィクは、勝利のため仲間たちと日々の練習で互いを高め合う。そして、ホームで待つサポーターにこう呼びかける。
 
「厳しい時でもサポートしていただき、ありがとうございます。この苦しい時期は近々終わると信じているので、自分たちが(サポーターと)一緒になれば強いと思うので、また応援よろしくお願いします」
 
26日の仙台の戦術練習では、ゴールキックからの攻撃のかたちがひとつ決まり、味方から起点のスウォビィクに拍手が起こった。思わずクバはガッツポーズ。今度はこのポーズを、勝利のホイッスルを聞いたその瞬間に見たい。


文:板垣晴朗(仙台担当)


明治安田生命J1リーグ 第30節
10月28日(水)19:00KO ユアスタ
ベガルタ仙台 vs ヴィッセル神戸
ユアテックスタジアム仙台(ベガルタ仙台)
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