【熊本 vs 沼津】「勝負の年」と位置付ける3年目を迎え先発出場中のDF衛藤幹弥、アカデミー出身の矜恃。

2020年10月29日(木)


「今シーズンは、自分がこのチームの中心になれるように頑張ります!」

若い選手の口から聞かれた意欲的な言葉に、期待と驚きが混じったどよめきと拍手が起きたのは、スポンサーやサポーターを招いて今年1月19日に行われた新体制発表でのこと。高校を卒業しプロとなって3年目、今シーズンを「勝負の年」と捉えていたからこそ、成人式を終えたばかりのDF衛藤幹弥は、その決意を口にしたのだった。

2018シーズンからのトップ昇格が発表されたのは、2017年の10月下旬。当時の取材メモを見ると、熊本ユースを指導する中山貴夫監督は衛藤について、「戦術理解度が高く、早い予測で相手の攻撃の芽を摘める選手。守備的なポジションでオールマイティにプレーでき、スピードを磨けばさらに伸びる」と評している。

2年目の昨季、初めてリーグ戦のピッチに立ったが出場は2試合にとどまった。今季も開幕戦で交代出場して以降、ベンチ入りしていながらプレー時間がなかなか伸びない時期もあったが、第21節の福島戦から右サイドバックとして3戦連続で先発出場中。大木武監督は「思い切って決断できる。プレーに迷いがない」点を評価していて、衛藤自身も「自分の特徴を出した攻撃参加ができているので、継続していきたい」と話すように、単に落ち着いた判断を重ねているだけでなく、積極的かつ大胆なプレーぶりで、徐々に存在感を示しつつある。

中学時代から熊本のアカデミーで育った衛藤にとって、今年J通算150試合出場を達成した上村周平や嶋田慎太郎(大宮)、彼らと同期で大学を経てプロとなった坂本広大と池谷友喜(讃岐)、米原秀亮(松本)ら、トップでプレーする先輩たちは身近な目標であり、「一緒にプレーしたことがなくても、ユース出身の選手が試合に出ているのは嬉しかった」という、目指すべき存在だった。時を経て今度は自分が、後輩たちにそうした刺激を与える立場になったことで、より一層、アカデミー出身、そして地元出身の選手としての自覚を強くしている。

「やるべきことをやり続けて、ずっと準備してきたつもりなので、やっと出番が来たという感じです。ただ、自分が出ている試合でまだあまり勝点が取れていないので、『幹弥が出ているから勝てる』と言われるようなプレーをしていきたいし、このチャンスをしっかりつかんで、先発に定着できるようにやっていきたい」

年始に口にした「チームの中心」という立ち位置にはまだ少し遠いかもしれないが、試合を通して自信を深めながら、そこに向かって進んでいる。


文:井芹貴志(熊本担当)


明治安田生命J3リーグ 第24節
10月31日(土)19:00KO えがおS
ロアッソ熊本 vs アスルクラロ沼津
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