J's GOALニュース

 次のページ 一覧前のページ 

【仙台 vs 広島】泥臭く、粘り強く走る、それが飯尾竜太朗

2020年10月30日(金)


飯尾竜太朗が吠えた。
10月28日の明治安田生命J1第30節・仙台vs神戸の、76分のこと。この試合で仙台は、後半の早い段階で立て続けに2失点。その直後に長沢駿が1点を返して反撃ムードになっていたときだった。佐々木匠が蹴った左CKは相手に弾かれたが、これをパラが拾い、石原崇兆を経由して再び佐々木へ。佐々木の絶妙なクロスが入ると、ニアサイドのアレクサンドレ ゲデスが相手DFをずらし、中央では長沢がおとり役となってボールをファーサイドに流した。
多くの選手が関与したその先に待っていたのが、飯尾だった。「(長沢)駿さんが大きいのでその越えたあとはチャンスになると思っていましたし、すごくいいボールだったので、あまりボールを見ずに気持ちで飛びこんだ、という感じでしたね」。あまり見なかったという割にはピタリと決まったヘディングシュートは、左ポストをたたきながらゴールイン。スコアを2-2に変えた、殊勲のゴールだった。
 
2019年に長崎から仙台に加入。しかしその年は、負傷に苦しめられた。JリーグYBCルヴァンカップと天皇杯で出番をつかんだが、リーグ戦のピッチには立てず。悔しいシーズンを経て、仙台加入2年目で出番を増やす。
自らを「泥臭さがアピールポイント」と語る。飛び抜けたスピードやテクニック、パワーがあるわけではない。だが献身的にサイドを走り抜き、攻守ともに味方をサポートする。そして決めた、神戸戦での仙台加入後初ゴール。試合を終えた彼のユニフォームは、激しい試合を物語るように、遠目から見てもわかるほど汚れていた。
普段は落ち着いた話し方をする好青年も、ゴールの直後には感情を爆発させていた。なかなか結果が出ていないチームの現状を変えようと心を砕く中で、飯尾はこのゴールについて試合後に振り返る際に「トレーナーの方とかがけがをしている間に支えてくれましたし、感謝しています。家族も含めいろいろな方に支えられてサッカーができているとあらためて感じましたし、その恩返しのためにも勝てるように、また次に向けて頑張っていきたい」と感謝の言葉を並べた。勿論、試合前に旗を掲げて出迎えてくれたサポーターに対しても「サポーターの方に支えられてサッカーができていると思いますし、(新型)コロナ(ウィルス)のことも含めて皆さん苦しい時間を過ごしていると思いますけれども、その中でサッカーが、ベガルタが生きがいになれるように、ピッチの上で表現していきたい」と思いを口にした。
 
サイドからさらにチームを勝利に近づける役割を果たすべく、飯尾は自身のプレーを高めるべく地道な努力を続ける。得意のクロスに加え、前の選手を走らせる縦パスについても第21節・川崎F戦のあたりから好感触を得ているといい、「そこ(のポジション)をうまく動かしていくと自分のクロスも出していけるし、取られてもすぐ取り返す場面も作りやすくなるので、攻守両面でサイドの奥を取りにいくのは大切なこと」と磨いているところだ。
 
10月31日のJ1第25節・広島戦は神戸戦から中二日で行われるため、神戸戦で先発出場した飯尾が続けて先発するか途中出場に回るのかはまだ分からない。しかしどんなかたちで出番がきたとしても、彼は全力で、泥臭く、仙台のために走ってくれるだろう。


文:板垣晴朗(仙台担当)


明治安田生命J1リーグ 第25節
10月31日(土)13:00KO ユアスタ
ベガルタ仙台 vs サンフレッチェ広島
ユアテックスタジアム仙台(ベガルタ仙台)
みんなの総合評価 (4.4)
臨場感 (4.7)
アクセス (4.8)
イベント充実 (3.8)
グルメ (3.8)
アウェイお楽しみ (3.7)
  一覧  

みんなの口コミで作る「スタジアムナビ」
全スタジアムの新着投稿フォト

編集部オリジナル特集