【仙台 vs 鹿島】ピッチに戻ってきた松下佳貴。ひとつのゴールに満足せず、勝利のためボールを動かす

2020年11月20日(金)


仙台が1-2と追いかける立場で迎えていた、明治安田生命J1リーグ第32節・FC東京戦の84分。この試合で70分からピッチに入っていた松下佳貴は、右サイドを攻め上がる飯尾竜太朗にボールを預けると、相手ゴール前に駆け上がっていった。飯尾、兵藤慎剛、山田寛人がパスワークで相手右サイドを崩すと、中央にいた相手の選手たちも数人右に引きつけられた。松下が手薄になった相手守備陣の前にポジションを取ると、山田からボールが渡る。松下に寄せようとしてきた相手選手が視界に入ったが、プレーの選択に迷いはなかった。

「自分がイメージしていたよりも時間と余裕があったので、点差も点差で、まずは打ってみようという気持ちがありました」

空いていたシュートコースを狙い、左足を振り抜く。「だいぶリラックスしてというか落ち着いて打つことができた」というシュートにより、反応した相手GKの手前でバウンドしたボールは、見事ゴールに入った。

これが松下の今季初ゴール。そして、2-2の同点に持ち込む貴重な1点だった。仙台ベンチも大いに盛り上がった一発にも、松下は喜びもそこそこに次の1点を取ろうと持ち場に戻った。

「なんとか結果を残したかった」という思いを胸に、松下はこの試合に臨んでいた。昨季に仙台へ加わり、中心選手に成長。今季は副キャプテンに就任して昨季以上のプレーを目指していたが、たびたびけがに悩まされた。チームもなかなか勝てず、苦しい日々を過ごす。だからこそ、けがから戻って出場機会をつかんだこの試合で、松下は結果にこだわった。自身のゴールという大きな結果を残しただけで満足することなく、チームとしてまだ今季達成できていないホームでの勝利という結果を出すべく、得点直後にプレーの早期再開を目指したのである。

松下はその後も、軽やかな身のこなしと巧みなボールタッチでボールを動かす。4-3-3のアンカーに移動した後も「ボールを散らすことや、相手の前線に残っている選手に簡単にボールを入れられないようなところは意識していました」と役割を果たす。それでも、勝利という結果に届かなかった。「勝てていない中でサポーターの皆さんは拍手で僕たちを盛り立ててくれますし、そのサポーターの皆さんに勝利を届けられていないことは本当に不甲斐ないので、次の試合こそ勝って、サポーターの皆さんと喜びを分かち合えたら」と、松下は中二日で続くホームゲームで、次こそ必勝を期す。

21日に予定されているJ1第28節の相手は、鹿島。松下にとって、昨季のリーグ戦で仙台加入後初先発を果たした時の相手である。その2019年J1第8節ではほとんど思うようにプレーができなかったが、その後に成長を続け、松下は仙台の中心選手になった。今季の第15節での対戦ではけがで出場できなかった。しかし今度の対戦では成長を示し、チームを勝利に導こうとしている。


文:板垣晴朗(仙台担当)


明治安田生命J1リーグ 第28節
11月21日(土)15:00KO ユアスタ
ベガルタ仙台 vs 鹿島アントラーズ
ユアテックスタジアム仙台(ベガルタ仙台)
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